ネイルサロン開業は、ネイリストとして働く上での目標のひとつです。ところで、ネイルサロン開業は無資格でもできるのでしょうか。本記事では、資格なしでのネイルサロンが可能かどうかを解説します。また、ネイルサロン開業が難しい理由や、未経験からネイルサロンを開業するまでのステップも合わせて紹介するので、参考にしてください。
資格なしでネイルサロン開業は可能
結論からいうと、資格なしでもネイリストとして独立・開業することは可能です。しかし、独立・開業はハードルが高いため、スクール卒業後に数年間のサロン勤務を経て開業する方が一般的になります。
また、独立・開業には集客、施術、経営といった多くの面でのスキルが不可欠になります。そして、技術だけでなく経営のノウハウも重要です。未経験から独立・開業を目指す場合、開業サポートが手厚いネイルスクールを選ぶことが重要になります。
総括すると、資格なしでのネイルサロン開業自体は問題ないものの、サロンの営業には多くのスキルが必要になるため経営を長く続けるのは困難といえます。
ネイルサロン開業が難しい理由
自宅ネイルサロンを資格なしで開業するのは可能ですが、その道のりは容易ではありません。以下では、独立・開業が難しいとされる理由を3つ紹介します。
競合が多い
まずひとつ目は、競合が多い点です。ネイリストには国家資格が存在せず、ネイル関連の資格も必須ではありません。したがって、新規参入が容易であり、自宅ネイルサロンを開業する人が増えています。
しかし、顧客に選んでもらうためには独自の魅力が不可欠です。サロンを成功させるためには、他店との差別化が不可欠です。そのためにも、実績のある店舗での勤務経験を積むことや、難関資格の取得が求められます。
集客が難しい
ふたつ目は、集客の難しさです。独立・開業しても、新規顧客を獲得できなければサロンの経営は成り立ちません。サロン勤務経験者であれば以前の顧客が来店する可能性もありますが、未経験者にとってはゼロからのスタートです。
集客には時間とコストがかかるうえ、定期的な発信が重要です。安定した経営を目指すなら、マーケティングスキルが必須です。
宣伝・集客の手法としては、ホームページ・SNSでの告知、近隣へのポスティング、ネイル関連雑誌への掲載があげられます。また、マーケティングに関するノウハウがない場合は、外注も検討しましょう。
経営バランスの難しさ
3点目は、単価と顧客数、従業員数などのバランスの難しさです。サロン経営を成功させるには、適切な単価設定や顧客数と従業員のバランスが重要です。単価を下げれば顧客数は増えますが、利益が減少する恐れがあります。
また、従業員を雇う場合も顧客数とのバランスを考えなければなりません。従業員を増やせば施術可能な人数が増えますが、人件費もかさんでしまいます。
このバランスを上手く調整しなければ、経営が傾く可能性があります。経営バランスを安定させるためには、サロン経営のかたわらで常に経営手法などの勉強を続ける必要があるので、容易ではありません。
未経験からネイルサロンを開業するまでのステップ
最後に、未経験からネイルサロンを開業するための具体的な手順を3つに分けて解説します。
STEP1: ネイルスクールで技術を身に付ける
まずは、ネイルに関する技術や知識を身に付けることが大切です。ネイルを学ぶ方法はネイルスクール、通信講座、独学の3つがありますが、ネイルスクールで学ぶのをおすすめします。
ネイルスクールでは講師から直接指導を受けられ、実際の施術技術を学べます。また、検定に向けた対策レッスンや就職・開業サポートも受けられるため、スクールで学ぶメリットは大きいです。
STEP2: 資格取得
資格取得は必須ではありませんが、開業を目指すのであれば最低限の資格を取得しておくことが望ましいです。資格を持っていると、ネイリストとしての技術アップだけでなく、ネイルサロン開業時に信用度を向上させられます。
とくにおすすめなのはネイリスト技能検定試験2級やジェル検定上級の取得です。これらの検定は飛び級ができないため、在学中に段階的に受けていくのが理想的です。合格までのサポートが充実しているスクールを選ぶようにしましょう。
STEP3: 開業準備&開業
開業に必要な技術や知識を身に付け、検定資格も取得したらいよいよ開業準備に入ります。具体的な準備としては、サロンを開く場所の準備、ネイル道具や材料の準備、集客の準備があります。
サロンを開く場所の準備では、自宅サロンを開業する場合は施術スペースや設備の確認が肝心です。また、ネイル道具や材料の準備では、十分な資金を用意しましょう。
自宅サロンを開業する場合の初期費用は約30~50万円程度と言われています。集客の準備では、ホームページやSNS、集客サイトを活用して顧客を獲得する準備をおこないます。
まとめ
ネイルサロン開業は資格なしでも可能ですが、資格のないまま経営を長く続けるのは困難といえます。また、競合が多く集客が難しいため、経営のノウハウが必須です。未経験からの開業を目指す場合、ネイルスクールでの学びや資格取得、そして十分な準備が欠かせません。サロンを成功させるためには、独自の魅力や集客手法を身に付けておく必要があります。経営バランスの調整も重要であり、サロンの成長を見据えた戦略が求められます。総じて、開業は大きなチャレンジですが、適切な準備と情熱があれば成功の可能性が広がります。