美容師、アイリスト、ネイリスト、エステティシャンなど美容に関わる職業はたくさんありますが、いつかは独立したいという夢をもっている方も多いのではないでしょうか。しかし利便性のよい場所で物件を借りたり買ったりするのには費用がかかります。そこで、近年注目を集めているのがシェアサロンを活用しての開業です。
シェアサロンって何?シェアサロンの形態について
近年、車をシェアするカーシェア、オフィスをシェアするシェアオフィスなどシェアビジネスが拡大しています。シェアサロンもそのひとつですが、どんなものなのでしょうか。
シェサロンとは?
シェアサロンはヘアカット、ネイルアート、マツエク、エステなどの施術ができるスペースや個室を貸し出しているサービスです。施術に使える椅子やベッド、道具などが用意されており、レンタルすることで利用者は最小限の荷物をシェアサロンに持ち込めば、お客さんへサービスを提供できるようになっています。そのため、フリーランスの美容業の方が店舗運営に高額な費用をかけることなく、独立できる場所として注目を集めています。
どういった形態のサロンがあるのか?
シェアサロンにもさまざまな形態があるので、自分に合ったものを選択する必要があります。一般的なシェアサロンは施術する個室が複数用意されている場合が多いです。ベッドやイス、机や基本的に使う道具などがそろっていることが多いので場所や雰囲気、使いたい道具があるかなどで利用するサロンを選びましょう。
お客さんにくつろいでもらいたいという点を重視するのであれば、ワンルームタイプのレンタルサロンもあります。個室タイプのシェアサロンよりは広くスペースを使えるでしょう。
またレンタルスペースを使うという方法もあります。美容関係のベッドをレンタルできるようなところであれば美容ビジネスでも使えるでしょう。しかしシェアサロンより備品の充実度は低いため自分である程度ものを持ちこむ必要があります。
また美容室やサロンなどが空き時間や空きスペースを貸し出している面貸し、ミラーレンタルといった空きスペースや空き時間に施術を行う方法もあります。
開業にシェアサロンを利用するメリットとは
美容業でシェアサロンを使って開業する場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。開業を目指している方は内容を参考にしてみてください。
資金を抑えて独立できる
一般的に独立する場合、店舗を構える必要があるため物件を借りるか購入する必要があります。それ以外にも内装費、施術に使う什器や備品、スタッフを雇う場合はスタッフの給与、光熱費などさまざまなお金がかかります。
美容系のサロンは店舗数が多いため、お金の借り入れを行って独立できたとしても多くの方が順調に店舗を運営できるかというとそうではありません。やむなく閉店ということになれば多額の借金が残る可能性もあるでしょう。
一方シェアサロンは必要な時にサロンをレンタルすればよいので初期費用、運営費用を最小限に抑えて開業できるというメリットがあります。
場所に縛られない働き方ができる
シェアサロンは月額制、時間制などで利用できるため、自分の都合に合わせて借りることで自由な働き方ができるというメリットがあります。自宅から近い場所を借りる、将来店舗を構えたい地域で借りる、お客さんの要望に合わせて借りるなど場所に縛られない働き方ができるでしょう。
開業にシェアサロンを利用するデメリットとは
美容業でシェアサロンを使って開業する場合、リスクが少なく身軽に動けるというメリットがあります。ではデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
すべて自分で行う必要がある
今までサロンで雇われていてそこから独立する場合、すべてを自分で行う必要があるため、美容以外にも経営や経理の知識も必要になるでしょう。施術以外にも集客、売上や経費の計算、予約管理や問い合わせ対応などさまざまな業務が発生します。また、シェアサロンに持ち込む備品や消耗品の準備、運搬なども行う必要があるでしょう。
自分に合ったシェアサロンを探す必要がある
リスクが少なく手軽に利用できるのがメリットのシェアサロンですが、予約が埋まっている、施術するための備品がない、自分のイメージに合ったサロンが見つからないといったデメリットがあります。シェアサロンなので自分の思い通りの内装にすることは難しく、サロンの雰囲気を重視したい場合はサロン探しが難航する可能性があるでしょう。
まとめ
美容室やネイルサロン、エステサロンなどは店舗数が多く、独立して店舗を構えたとしても運営がスムーズにいくかどうかはわかりません。運営に失敗してしまうと多額の借金が残るリスクもあります。
リスクを少なく独立したい方におすすめなのがシェアサロンを活用するという働き方です。場所や時間にとらわれない働き方ができるため、将来店舗を構える練習としてシェアサロンを使ったり、子どもが小さいうちは自宅の近くで短時間だけシェアサロンを使ったりといった柔軟な働き方ができます。
サロンによって雰囲気や料金体系が異なるため、自分の美容ビジネスに合うサロンがないかチェックしてみてはいかがでしょうか。